人生100年時代に向けて

厚生労働省が2021年9月14日に発表した全国の100歳以上人口は男女合わせて8万6510人で、前年と比べて6060人増加し過去最多を更新しました。

そのうち、女性が7万6450人と、全体の約88%を占めています。

目黒区でも100歳以上人口が179名でうち女性が158名ですから同じく88%を占めています。

老人福祉法が制定された1963年の全国の100歳以上人口は153人でしたから、58年間で565倍になったことになり、その数は急速に増えています。

リンダ グラットン, アンドリュー スコット 他 著の「LIFE SHIFT」には時代が変わった。準備が必要ですよ。ということがたいへん新しい視点で書かれています。

学校―就職―定年―老後といった1つのステージではなく、

学校―就職-定年―学校-就職―老後―?といったように

2ステージ、人によっては3ステージ、または同時期に2ステージという

マルチステージの時代に入ったと言われています。

確かに、IT化が急速に進み仕事の内容や働き方も大きく変化しました。

新しいスキルを学習してご自分の活躍の場をどんどん広げるチャンスも増えてきました。

生き生きと100歳を迎えるために必要なものの1つ目は仕事や生きがいを支えるリカレント教育です。

リカレント教育は生涯にわたって勉強をするという点では、生涯学習に含まれますが働くことを目的とする学習という点が特徴です。

2025年には65歳定年制が義務化になります。

そのまま働く、キャリアアップを図る、再就職をする、様々な選択肢が出てくるので、自分のライフプランをしっかりと考えてマルチステージに移行する方はリカレント教育を積極的に取り入れる必要があると考えます。

特に、デジタル化が進む現在ではAIやロボットが担う仕事も徐々に増えていき、職業によっては、学びなおしをして別の技術を習得しなければならない状況も想定されます。

目黒区で生き生きと100歳を迎えるためにもリカレント教育を推進してまいります。

健康寿命

必要なものの2つ目は健康です。

誰でも平等に年をとります。しかしながら、健康でいることとそうではない事では生活の

内容が大きく変わってきます。

特に高齢者社会に向けて、軽度認知症対策に特に力を入れています。

国は、「新オレンジプラン」の改定を発表しました。

新オレンジプランとは、2015年1月に発表された「認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会を実現」することを目的に、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて策定された厚生労働省の認知症施策です。

認知症サポーターを増やし、銀行やコンビニ、スーパーなどで認知症の方をサポートする方々です。

認知症特有の「忘れてしまう」「わからなくなってしまう」行動を支えてくれ、危険からも回避できます。

街での暮らしが安全になる良い施策です。

また、アルツハイマー型認知症では初期発見が重要です。

最近の研究結果から初期(MCI期)に認知症予防トレーニングやサプリメントの活用等により脳血流を改善することで脳内環境が良くなり、認知症予防の効果が高まりまると考えられています。

誰もが自分らしく生涯を過ごせるように、健康診断での認知症チェック、脳ドック検診の補助など、未然に防ぐ対策を推進してまいります。